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モデルや女優業のほか、書籍の出版やワンマイルウェアのプロデュースなど、幅広いジャンルで活躍している佐々木希さん。Shall we Lotteのインタビュー「うれしい話」へのご登場は、約8年ぶり。活躍の場を広げる佐々木さんに、仕事への取り組み方やストレスをためない秘訣を伺いました。

素材や縫製にこだわった洋服のプロデュースも

——10代で芸能界デビューし、女優としてもキャリアを積んでこられました。それぞれのお仕事への取り組み方の違いを教えてください。

例えば、インタビューの際の撮影であれば、編集者やフォトグラファーの方から伺ったコンセプトに合わせて対応します。モデルとして撮影に参加する場合は、お洋服をいかにかわいく、きれいに見せるかが大事。現場で瞬時に見せ方を察知するように心がけています。一日に膨大な量を撮ることもあるので、切り替えの早さは大切ですね。一方、映画やドラマで役柄を演じる場合は、一定期間、一つの役柄と向き合うことになるので、集中力が必要です。台本を読み込んで、時間をかけて役作りをしていきます。

——洋服のプロデュース業はどうでしょうか?

はい。これも取り組み方はまったく違います。けれども、モデルや女優のお仕事の中で活かせることがあるとも感じます。こういう役柄にはこんな服があったら格好いいなとか、歩いているときに、奇麗な動きが出る服があったらいいな、といった発見が多々あるんです。映像の仕事では、背後から撮られることもありますので、画面に後ろ姿も映りますよね。すると、バックにも動きが出るお洋服があったらかわいいなとアイデアがわいてきます。

——昨年はご自身のブランドiNtimité(アンティミテ)を立ち上げられました。コンセプトは、「そのまま外に着て出られるような部屋着。“ワンマイルウェア”」だと伺いましたが、このアイデアはどこからわいてきたのでしょうか?

私は肌があまり強くないので、家で着るお洋服は、ちくちくしたり、肌に当たる部分の縫い目が気になるものはできるだけ避けて、肌にストレスがかからない優しい素材や縫製、また、“メイドインジャパン”にこだわって選んできました。iNtimitéは、そうした自分の経験をベースに、暮らしやすく、安心して着られるお洋服を作りたいと思って始めました。

——あえてお伺いします。“部屋着”ではダメだったのですか?(笑)

部屋着に特化したら、一番楽なパジャマでいい気がしませんか(笑)。でも、急な宅配物が届いたときなど、パジャマ姿ではためらってしまう。だったら、急なお客様にもそのままの格好で出られ、近くでお買い物くらいはできる服が欲しいなと思ったのです。ただ、最初は“ちょっとそこまで”のつもりでワンマイルウェアを作っていたのですが、楽しくなってきてしまいまして。今はワンマイルウェアを残しつつも、お友達との外食時でも着られるお洋服も作っています。

——生地や縫製にとてもこだわりを感じますが、「肌に優しい」ことのほかに、どういうことに配慮して選んでいるのでしょうか。

洗濯が自宅でできることや、洗ってもシワになりにくいことですね。無精者の私から生まれたお洋服なので、“アイロンいらず”はポイント。生地を選ぶときは、干してそのままシワがのびるようなものを探します。肌に負荷がかかりにくいのは綿や麻などの天然繊維ですが、シワは残りやすい。ただ、加工や使い方によってはシワが残らなかったり、目立たないようにできるので、工夫して素材を選んでいます。

——お話から日頃の研究がうかがえます。商品にするものはご自身でも試したりされるのですか?

もちろんです。例えばタオルは、約1年使ってみて、使えば使うほど、洗えば洗うほどふわふわになるのがわかり、商品リストに加えました。

——洗うほどやわらかくなるタオルですか?

はい。洗うほどごわごわしてくるものが多い印象がありませんか。それが柔らかくなるんです。そこにほれ込みました。自信が持てないものは世に出したくないので、自ら試したり体験したりすることを心がけています。

“おいしいご飯と楽しい仲間”が元気のもと

——書籍『希んちの暮らし』(講談社)を出版されました。佐々木さんが「きちんと暮らす」ことを大切にしてきた方なのだと伝わってくる素敵な書籍だと思います。プロに尋ねた出汁(だし)の取り方や洗濯の方法など、暮らしに必要なコツが詰まっていて参考になります。

ありがとうございます。料理は大好きで自己流で作ってきましたが、その道のプロの方に教えていただきたいと思っていたので、実現できたのはうれしかったです。実際に教えていただくと、自己流でやってきたことへの反省点がたくさんありました。例えば味付けをするタイミング。お肉を炒めるときは、ほぼ火が通ってから味付けしていたのですが、半生の状態でおしょうゆやみりんをいれたほうが味も染みこむんです。そういう豆知識が役立っています。基本的なことを教えていただくと、自己流アレンジにも自信が持てるようになりますね。載せているお料理はとても簡単なので、これから一人暮らしを予定している方など料理初心者にも作りやすいと思います。

——休日は何をされて過ごすことが多いですか? 2011年の同広報誌のインタビューでは、飼っている犬と過ごすのが休日のリラックス法だとお話しされていました。

そうでした! 当時は犬と一緒に行けるカフェが少なく探していたのですが、この8年でドッグカフェが増えたので、行けるところもたくさんできました。やっていることは変わりませんね(笑)。犬も11歳になりました。苦楽をともにしてきた仲間なので、できるだけ長く一緒にいたいですね。

——食べることがお好きな佐々木さんですが、スタイルを保つための工夫はどうされていますか?

基本的には食べたいものは食べるタイプです。地方ロケや旅行に行くときは、その土地でしか食べられないものはきちんと食べたい。でもやはりモデルの仕事もしているのでそのような「きちんと食べる」予定があるときは、前後は野菜を中心にした料理を作ったりして調整しています。あと、大切なのはストレスをためないことですね。ストレスは肌にもよくないですし。私は、おいしいご飯と楽しい仲間と過ごす時間があれば、嫌なことがあっても、「よし、明日からまた頑張ろう」という気持ちになれる。そうやって内から出てくる明るさを大切にしたいと思います。

——これまでに転機となったお仕事があればお聞かせください。

仕事の転機というよりは、人生の転機だと思いますが、やはり子どもが生まれたことは大きいと思います。これまで基本的には仕事を中心とした生活でしたが、子どもができてからは、仕事と子育ての両立がテーマになりました。

——今後、お仕事以外で挑戦したいことはありますか?

やりたいことはわりとすぐトライするタイプなので、どうでしょう……。あ、キャンプはしたいですね。自分で火をおこしたりしたいです。だけど虫は苦手なので、無理かもしれません(笑)。

——最後に「好きな言葉」と、今までうれしかった出来事を教えていただけますか。

「笑い泣き」という言葉が好きです。笑い泣きするくらい楽しい事がたくさん転がっていたら幸せだと思うからです。うれしかった出来事は、そうですね~、iNtimitéのサイトに設けたコメント欄で、「とても着やすいです」「買ってよかったです」などのコメントを見つけたときでしょうか。笑顔になりますね。自信を持って頑張っていることを褒めていただくと、本当にうれしい。作ったかいがあったなと思い、また頑張れます。

取材・文 辻 啓子

佐々木 希 (ささき・のぞみ)
佐々木 希 (ささき・のぞみ)
1988年生まれ。秋田県出身。2006年に雑誌『PINKY』(集英社)の「プリンセスPINKYオーディション」でグランプリを受賞し、芸能界デビュー。その後、複数の雑誌の専属モデルとして活躍。09年に映画『天使の恋』で初主演を務め、15年には『ブロッケンの妖怪』で舞台デビュー。17年からワンマイルウェア『iNtimité(アンティミテ)』をプロデュース、その後も多方面で活躍している。近著に『希んちの暮らし』(講談社)がある。
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