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小梅ちゃん「初恋すとおりい」

最終話

ふたりは海に向かって坂を下りました。
こんなふうに真と歩くのは初めてでした。
それなのに、ふたりはもう何年も心を通わせた恋人同士のように、お互いの気持ちに寄り添い合っていました。
真は、自分に正直になって決めたことを小梅に告げました。
それは、英国に留学するという決断でした。

中略

真は、みんなが新しい時代を生きるために、本当の自分を見つけるべきだと小梅に告げました。
綾小路家の存続はむずかしくなるかもしれないが、自分は自分の力で生きていきたいと。

中略

小梅もまた、少しずつ独り立ちできるようになった自分を頼もしく思うのです。

中略

小梅と真は(神戸の)駅のホームで堅く握手をしました。
発車のベルが鳴りだしました。
会えなくなる寂しさよりも出会えて本当によかったと、今ふたりは強く心に噛みしめているのでした。

この物語は近代出版社刊「小梅ちゃん 初恋すとおりい」(林静一著)に収録の「小梅恋物語」(吉元由美著)を抜粋して掲載しております。原作からの<中略>箇所は中略を用いて表示しております。