学生時代に第二種情報処理技術者の資格を取得した彼にとって、ITの世界で働くことはごく自然な選択だった。ただ、就職先を絞り込むに際して「これだけは外せない」こだわりがあったという。それは、エンドユーザーの顔が見える環境でシステム構築に携わること。結論から先にいえば、その希望はいま十二分に満たされている。ロッテの情報システム部では、システム稼働後の運用もすべて自分たちで行う。そのため、システム仕様の取りまとめはもちろん、実際の開発業務・運用改善・改修依頼の検討なども行っている。

システム仕様の取りまとめ・改修案件への対応などはエンドユーザと一緒に検討し、開発に関しては、情報システム部で改修するか、外部業者へ依頼する。つまり、外部へ丸投げすることはまずない。そうしてしまうと、いざシステムに不具合があったような場合、迅速な対応がとれないからだ。事実、彼も入社1年目より工場へ生産データの収集・分析、あるいは原価計算のための情報システムを導入する案件などを次々と任され、その都度「どのようなシステムが必要か」を現場の人たちと話し合うことから手掛けていった。また「うまく使いこなせるだろうか?」という生産現場の不安に応えて、システムを使いやすくするツールの提案・開発、さらにはユーザー向けの勉強会なども自ら企画・開催した。「淡々とパソコンに向かうだけの仕事では決してありません。どれほど優れたシステムでも、使われなければ意味がありませんから。ユーザーの皆さんに使いこなしてもらい、便利さを実感してもらう。そこに至る過程を1から10まで設計・実現できる点こそ、私たちにとってのやり甲斐なのです」。そんな達成感を、彼はすでにいくつも味わっている。

人によっては、システム構築とは「オーダーされたものを作る、受け身の仕事」と考えるかもしれない。だが、商品開発に生産・販売と、いまや企業活動の隅々でITは活用されている。つまり、経営に及ぼす波及効果が最も大きいファクターこそIT、といってもあながち大げさではない訳だ。だからこそ、彼は「社内の業務改善につながるシステム提案をどんどんしていきたい」と目を輝かせる。「より経営に近い部分へアグレッシブに提案しないと、自分たちの存在する意味がない」とまで断言する。そう、彼らが日々取り組んでいるのはITによるBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング:目標達成に向けて、企業の業務内容や組織そのものを改革すること)に他ならない。自ら製造や営業に携わることはないが、彼らもロッテのものづくりをダイレクトに支えている一員なのである。「今後、ロッテグループのグローバル展開はさらに加速していきます。その際にも、情報システムが果たすべき役割は極めて大きい。もしかしたら、私たちは他のどの部署よりも経営と密接に関わることのできる立場なのではないでしょうか。すべては、自分たちの意欲次第です」。そう話す彼の目の前には、限りない可能性が広がっている。

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