大きいホームランを放って観客を魅了するプロ野球選手も、見えないところでは日々、何百もの素振りを欠かさない。華やかな活躍も地道な努力なしで成し遂げることはできない、という真理を表現する際、よくこんな例え話が用いられる。もちろん、これはいかなる世界にも共通する話だ。たとえばロッテの菓子営業。得意先のバイヤーに対して、新商品の紹介や販促戦略の企画・提案を行う仕事と説明したら、みなさんはさぞかし華やかなシーンをイメージするのではないだろうか?
実際、彼は現在、大手スーパー本部担当として、本部バイヤー相手に企画提案型の営業を展開している。だが、その一方で得意先の店舗に可能な限り顔を出すことも自らに課している。それは入社後2年間の、店舗担当時代に学んだ「現場を知ることの重要性」を誰よりも深く実感しているからだ。
ロッテの新人営業は、いわゆる店舗フォローからキャリアをスタートさせる。1日に5店6店と訪問するのが当たり前。店に足を運ばない日はない。とはいえ、社会人になりたての新人がいきなり「ロッテの新商品です。ぜひ店頭に並べてください」と声をかけたところで、素直に耳を傾けてくれる店長はいない。できることといえば、ディスプレイ(商品陳列棚)に自社製品を補充したり、商品陳列のお手伝いをするのがせいぜい。そうやって顔と名前を得意先に覚えてもらい、信頼関係を構築して、初めて次のステップへと進むことができるのである。「店舗フォローは成果が見えづらいですから、最初は正直『これでいいのだろうか?』と悩んだ時期もありました。ただ、そんなときに先輩から『デキる営業は得意先の内部に50人は知り合いがいるものだ』と言われたんです。目先の成果を得ようと焦るのではなく、お客様を知り尽くすことにまずは全力を注ぐ。それが後々の大きい成功に必ずや結びつく。そう教えてくれたのですね」。これが紛れもない真実であることは、ほどなくして実証されることになる。

あれは、ロッテにとっての重点企業である大手スーパーの本部担当を彼が任されるようになって3年目を迎えたときのこと。彼はかねてから構想していた「オータムバレンタイン」と銘打って、日頃の感謝の気持ちをチョコレートで伝える秋の販促イベントを、満を持して得意先に提案した。それを聞いた、本部バイヤーの反応は上々。何より評価されたのは、彼が75にものぼる店舗をすべてフォローし、そこの店長たちとじっくり話し合い、現場のニーズにあったキャンペーンをカタチにした説得力であった。結果、それまでは競合メーカーのものが使用されていた、レジ前のディスプレイがロッテ製に一新。「ガーナ」の売場面積が大幅に拡大され、店頭における売上も対前年比400%アップを達成。得意先の業績向上に貢献すると同時に、自分自身も社内表彰を受けるほどの成功事例を残すことに成功した。
「自分のアイデアと取り組み次第で、得意先の売場を見違えるようにアップデートすることができます。得意先の利益・売上向上に、多大に貢献することもできます。これこそロッテにおける営業の、醍醐味のひとつなのではないでしょうか。近頃では、たとえば歯ブラシ売場の横に機能性ガムを置くといった、カテゴリーが異なる商品同士の販促も流行していますが、これからはこうした企画もバイヤーにどんどん提案していきたいですね」。
ロッテの本部担当営業として、華々しい成長を遂げつつある彼。しかし、その原点は間違いなく現場にある。だからこそ「店舗フォローは最低2年はやったほうがいい」と、後輩たちには常にアドバイスしているという。

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