噛むスポTOPへ

サッカーのジャンプ力、俊敏な動きに関与する「噛むこと」Jリーグ川崎フロンターレ選手やアカデミーU-18選手にガムを提供

サッカーのジャンプ力、俊敏な動きに関与する「噛むこと」 Jリーグ川崎フロンターレ選手やアカデミーU-18選手にガムを提供

ロッテの「噛むスポプロジェクト」は、これまで培ってきた知見や研究を活かし、プロアスリートから子どもたちまで、スポーツをがんばる多くの人のパフォーマンスを「噛むこと」を通じてサポートするプロジェクトです。

今回は、東京歯科大学口腔健康科学講座スポーツ歯学研究室 武田友孝客員教授(日本スポーツ協会 公認スポーツデンティスト)が監修した、選手一人一人に合う形状・硬さ・香味をカスタマイズした「プロフェッショナルガム」を、Jリーグ川崎フロンターレ選手に提供。その体感コメントや口腔健康セミナーの様子、川崎フロンターレの育成組織であるアカデミーU-18の選手への「噛むこと」啓発の取り組みをご紹介します。

「噛むこと」が、サッカーのジャンプ力や俊敏な動きに関与

サッカーでは、さまざまな場面でジャンプすることが求められます。ジャンプする瞬間には、咀嚼筋が活動することがわかっています。そして、「噛むこと」でジャンプの高さに効果があることも報告されています。また、ヘディング時に噛みしめることで、頭部の揺れを軽減して、安全性、正確性にも良い影響があると思われます。短い距離での俊敏な動きが必要なサッカーでは、身体バランスの向上や、シャープな加速が求められるため、噛む力や噛み合わせが関連してきます。シュートに対して瞬間的に反応しなくていけないゴールキーパーにとっては、噛むことで集中力や反応速度を高めることも重要です。

川崎フロンターレ選手にカスタマイズした
「プロフェッショナルガム」を提供

ロッテは、川崎フロンターレのコラボレーションパートナーとして、「噛むこと」を通じてスポーツをサポートする取り組みを行っています。2022年には、「トレーニングガム」の提供に加え、川崎フロンターレの現役選手3人に対して、それぞれが好むガムの形状、硬さ、香味を選ぶ「ガムセレクト」を実施。一人一人にカスタマイズした「プロフェッショナルガム」を提供しました。

プロフェッショナルガム提供選手

登里享平 選手

普段、ガムはどんな時に噛みますか
肉離れを経験しガムを噛むようになり、今では日常的にガムを噛んでいます。試合の日は、1回4粒をアップ中、試合前半、ハーフタイム、試合後半の4セッションに分け、1日計16粒のガムを噛むことがルーティンです。
どういった目的でガムを噛んでいますか
心が落ち着きリラックスしたり、集中力がアップしたりとメリットを感じてガムを噛んでいます。
プロフェッショナルガムと共に残り今シーズンに対する意気込みをお聞かせください
ガムを噛んでる方が集中できるし、見た目とかを気にしていた部分もありますが、集中力が全然違う印象があるので、試合中噛み続けてますね。色んなものに噛みついていけたらなと思います。今は納得いく順位ではないですが、しっかりとここから巻き返して最終的にてっぺんにいれるように、みんなで頑張れればなと思います。

チョン ソンリョン 選手

普段、ガムはどんな時に噛みますか
ガムを車内やポケット等に入れ、常に持ち歩いているので、日常的にガムを噛みます。試合の時にも噛んでいて、アップ前、ロッカーに入ってすぐにガムを噛むことがルーティンです。
どういった目的でガムを噛んでいますか
ガムを噛むことがルーティンですが、試合モードへの切り替えの手助けになっています。
プロフェッショナルガムと共に残り今シーズンに対する意気込みをお聞かせください
特に無し

高井幸大 選手

普段、ガムはどんな時に噛みますか
練習中は噛まないですが、筋トレ中にはよく噛みます。あとは気まぐれで、近くにガムがあったら噛みます。
どういった目的でガムを噛んでいますか
なんとなく噛んでいました。
プロフェッショナルガムと共に残り今シーズンに対する意気込みをお聞かせください
今シーズンの残りの試合は、プロフェッショナルガムを噛んで試合にでれるように頑張ります。

今年初実施の高井選手はガムを噛んで咬合力アップを狙う!

今年初実施する高井選手に対してデンタルプレスケールⅡという器具にて、咬合力と左右のバランスを測定し、高井選手の噛むチカラを可視化しました。
武田客員教授からは、「左右バランスは良いものの、噛む力をもう少し養った方が良いです。筋トレの上半身を鍛えるメニュー時に、噛むと更に咬合力アップします。咬合力が上がると、身体の安定感や怪我の予防にも繋がりますので、是非ガムを噛むことを取り入れてみましょう。」とアドバイスを受けました。

噛むチカラ測定中の高井選手
噛むチカラ測定結果のアドバイスを受ける高井選手

高井幸大 選手

高井幸大 選手

①:咬合力【単位:N(ニュートン)】
②:咬合力左右割合

川崎フロンターレU-18に口腔健康セミナー
および噛む力測定を実施

武田友孝客員教授による口腔健康セミナーを聞く川崎フロンターレU-18選手
噛むチカラ測定をする濱﨑 知康さん

2023年には、川崎フロンターレの育成組織であるアカデミーU-18の選手に対して、サッカーに重要な「噛むこと」の啓発を目的とした、口腔健康セミナーおよび噛む力測定を実施しました。
U-18選手の噛むチカラ測定では、デンタルプレスケールⅡという器具を使用し、選手の咬合力と左右バランスを測定。今回は、GK・DF・MF・FWとポジション別に代表1名ずつ測定。測定した武田友孝教授からは、「左右の噛むバランスは良い選手が多いようでした。噛む力は個人差がありましたが、少し力が弱い選手もいました。普段の食事も硬めのものをしっかり噛んで、またガムを噛んで鍛えていくとよいでしょう。また、左右差がある選手は弱い方で多く噛むようにしてください」とアドバイスがありました。
咬合力の測定結果では、GKの濱﨑知康選手が、他選手と比べて秀でた数値を出しました。濱﨑知康選手は、「そこまで自分の噛む力が強いとは思っていなかったので、講師の方から強いと言っていただけて素直に嬉しかった。これからは、しっかりと『噛むこと』について意識しながら、日々のトレーニングや生活を送っていきたい」とコメントしました。

噛むチカラ測定

噛むチカラ測定

①:咬合力【単位:N(ニュートン)】
②:咬合力左右割合

U-18長橋康弘監督
「ボディコンタクト時やボールを蹴る時に噛む力が重要!
今後もガムトレを推奨」

川崎フロンターレ
アカデミーU-18専用トレーニングガム

口腔健康セミナーを受けて、アカデミーU-18の長橋康弘監督から「球際や空中戦などの身体がぶつかり合う場面や、スプリント、ボールを蹴る時などに噛む力が重要だと考えられます。今回のセミナーを機に、選手には練習の行き帰りや遠征の移動中にガムを噛むことを推奨していこうと考えています」とのコメントをいただきました。

トップアスリートチームの中には、スポーツパフォーマンス向上のためにガムを取り入れているチームもあります。ユースの選手にも、日常生活において継続的に「噛むこと」を取り入れていただければと思い、ロッテから川崎フロンターレアカデミーU-18専用のトレーニングガムを提供しました。チームロゴをあしらったオリジナルのガムを手に、アカデミー生たちは「早速このガムを噛んでトレーニングをします」と嬉しそうに話していました。

登里享平選手のメッセージ動画を視聴するアカデミー生

最後に、川崎フロンターレ登里享平選手からアカデミー生に向けて激励のメッセージ動画を上映。みなさん真剣な眼差しで画面に集中していました。

2022年に専用の「プロフェッショナルガム」を提供した登里享平選手は、トレーニング時に噛んでいる習慣を紹介。「普段のトレーニングから『噛むこと』を意識して、それぞれのパフォーマンス向上のために、ガムを噛んでほしい」とアドバイスしていました。

まとめ

「噛むこと」の知見や研究結果が、川崎フロンターレの選手やアカデミーU-18の選手たちに浸透して、パフォーマンスの向上につながれば幸いです。今後も、プロアスリートはもちろん、プロを目指すユース選手にも、「噛むこと」の重要性をお伝えしていきたいと思います。