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SDGsの達成に貢献! 環境に配慮した容器包装の話だよ。

ロッテは、公益社団法人 日本包装技術協会が主催する「2021日本パッケージングコンテスト」で、(1)「キシリトールガム ファミリーボトル」が「アクセシブルデザイン包装賞」を、(2)「はちみつカリンのど飴<たっぷりマヌカハニー>ミニパック」の斜め化粧箱が「輸送包装部門賞」を、それぞれ受賞したよ。2021年8月に発表があったんだ。

日本パッケージングコンテストは、日本のパッケージ技術の最高水準を決定するものなんだ。評価の対象は、材料、設計、技術、適正包装、環境対応、デザイン、輸送包装、ロジスティクス(物流管理)、販売促進、アイデアなど……。あらゆる機能から見て、年間の優秀作品(グッドパッケージング賞=ジャパンスター賞、包装技術賞、包装部門賞で構成)を選ぶんだ。消費者が普段目にする「生活者包装」だけでなく、輸送のために利用する「輸送包装」など、包装のすべてが対象となっているんだよ。

今回、ロッテが受賞した「アクセシブルデザイン包装賞」(触覚識別表示)は、優れたノウハウを活かし、包装の機能を向上させたパッケージに贈られる「包装技術賞(6賞)」のうちのひとつ。そして、「輸送包装部門賞」は、包装合理化・改善などに著しく貢献したパッケージに授与される「包装部門賞(13賞)」のうちのひとつなんだ。

原材料の使用量削減だけでなく、使いやすさや輸送効率の向上に貢献

(1)の「キシリトールガム ファミリーボトル」は、ボトル本体の軽量化と、キャップ(フタ)開封性の改善が評価されたよ。

ボトル本体の軽量化では、胴体部のプラスチック重量を19.2グラムから15.0グラムに変更することで、4.2グラム減量(21.8%減)したんだ(※小数点第2位切り捨て、規格値比較。/年間合計103.7トン<2019年度販売実績をもとに試算>のプラスチック使用量削減を見込んでいる)。

「キシリトールガム ファミリーボトル」

開けやすさも改善したんだ。初めてボトルを開ける時は、側面にあるツマミ部分を引っ張ると、ピルファーと呼ばれるジッパーが外れていく仕組みになっていてね。今回、ツマミ部分の端に凸構造(突起)を付けたんだ。それと、つかむ部分もわずかに大きくして、指への引っ掛かりをよくしたんだ。

ツマミの部分に突起(赤い丸の部分)がついたことで、指がすべりにくくした

また、いつでも、好きな時に中身のガムを取り出せるのは、キャップ付きの「キシリトールガム ファミリーボトル」の魅力。今回、弱い力でも開けやすいように、ボトル本体とキャップの合わさり具合を弱めたよ(※開栓強度を約33%減少)。ボトル本体とキャップが合わさる「山」の部分を低くすることで実現しているんだ。

ボトル本体とキャップが合わさる「山」(赤い丸の部分)を低くする工夫により、弱い力で開けられるようにした(左端が、キャップを開ける時に手をかける突起)
  • ・共同出品で受賞した協力会社:中山工業(株)
  • ・(本体)PP製 (キャップ)LLDPE製
  • ※「キシリトールガム ファミリーボトル」は生産の都合上、一時的に変更前の(受賞対象商品ではない)ボトル容器が流通する場合があります。

(2)の「はちみつカリンのど飴」の斜め化粧箱では、輸送効率などを高める点が評価されたよ。

「はちみつカリンのど飴」と斜め化粧箱

「はちみつカリンのど飴」のような、チャック付きのパウチや、自立するタイプのパウチをおさめている化粧箱(商品を保護するための紙製の箱)の場合、上部に空間ができてしまい、輸送効率がよくなかったんだ。また、輸送中の振動などから、パウチが箱内でバラけてしまう、という課題もあったんだ。そこでロッテでは、箱の形状を見直し、従来の箱を斜めに切った形にすることで、こうした課題の改善につなげたよ。

斜め化粧箱を使うと、輸送効率が上がる

しかも、斜め化粧箱を組み合わせて段ボールに入れることで、包装体積を約35%削減。さらに、化粧箱の紙と段ボールの使用量をそれぞれ約20%削減したよ。

箱を背面から開けたあと、折り返し部分を切り取るだけで、陳列用としても使える

ロッテでは今回の受賞も励みとして、今後も、プラスチックや紙などの限りある天然資源の使用量を見直すとともに、皆さんが使いやすいパッケージの企画開発を進めていくよ。

ロッテの「環境」への取り組み

持続可能な社会・環境の実現に向けて、ロッテは5つのマテリアリティ(重要課題)として、「食の安全・安心」「食と健康」「環境」「持続可能な調達」「従業員の能力発揮」を掲げています。

そして、具体的な活動を推進するために、2028年までに達成したい「ESG中期目標」を策定。その際、2015年に国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」17のゴールへの貢献を念頭に置きました。

このうち、「環境」への取り組みの一環として、製品の容器包装は、環境に配慮して設計しています。ポイントは、本来の機能である品質保護性を担保したうえで、できるだけ原材料の使用量を削減するなどの省資源化、リサイクルしやすい容器包装の開発です。

また、バリア性を向上させることで、賞味期限を延長させ、FLW(食品ロスおよび食品廃棄物)の削減にも取り組んでいます。さらに、製品を効率的に積載することにより物流効率を高め、輸送による温室効果ガスの排出量削減に貢献できるよう設計しています。

SDGs目標「12」「13」への貢献を目指して…プラ&紙資源の取り組み

こうした「環境」をテーマとした取り組みによって、SDGsの目標達成に貢献していきます。なかでも、「目標12」は、削減、リサイクル、および再利用(リユース)などによる、廃棄物の排出量を大幅削減。「目標13」は、気候変動に具体的な対策を講じることが掲げられています。

そこでロッテでは、プラスチックの資源循環への取り組みを通じて、SDGsの目標達成に貢献するために「ロッテプラスチック基本方針」を策定。代表ブランドのひとつである「キシリトール」ブランドで取り組みを行っています。

●ロッテ プラスチック基本方針
  • ・石油由来プラスチックの使用量削減に努めます。
  • ・リサイクル原料の使用を推進し、プラスチックの資源循環に貢献します。
  • ・リサイクルしやすいプラスチック包材(モノマテリアル)の使用を推進し、プラスチックの資源循環に貢献します。

また、紙の容器包装についてもプラスチックと同様、できる限り使用量を削減し、省資源化に努めています。目標としては、2023年度までに、国内で調達する製品の容器包装に用いる紙をFSC(森林管理協議会)認証などの第三者認証紙や再生紙といった環境に配慮した紙に100%切り替えたい。さらに、2028年度までに、国内外のグループ会社でもこれを実現させたいと考えています。

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