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全国の「噛む力(かむりょく)」を調べた結果を発表したよ

最近、噛む回数が少なくなったり、噛むことに対する心がけが良くないなど“噛む離れ”が心配されているんだ。ロッテ中央研究所に所属する「噛むこと」の専任部署「噛むこと研究部」では、日々、「噛むこと」の大切さを世の中に広く発信することを目的に研究・啓発活動をおこなっているよ。

今回は、“噛む離れ”の実態を知り、食生活の変化にともなって食事や噛むことに対する心がけの変化を、専門家の監修のもと47都道府県ごとに調査したんだ。

それが、「全国噛む力調査2021」と題した調査なんだ。47都道府県ごとの20代~60代の男女100人ずつを対象に次のようなことを調べたよ。

「噛む力」とは、主に①普段から「よく噛むこと」を心がけているか②夕食の時に一口あたりの食べ物を噛み砕く回数や、ガムを噛むことの回数といった行動をとっているか③噛むことで得られる健康へのメリットや食べ物の種類によって必要な噛む回数を知っているか――の3つの要素に加え、噛むことの健康への「意識面」や「行動面」、「知識面」を考慮して作った合計10個の質問への回答結果を集計して、噛むこと研究部が、健康面において好ましいと思われる回答の順番で点数をつけて、偏差値で表した結果なんだ。

「噛む力」を偏差値で表したら……1位は秋田県!

そんな全国「噛む力」調査ランキングで、1位になったのは秋田県(偏差値71)。2位が福島県(偏差値68)、3位に福岡県と大分県(偏差値65)がランクイン。次いで、偏差値62の5位に長野県、兵庫県、宮崎県。偏差値59の8位に北海道、岩手県、三重県、香川県が続いたよ。

全国47都道府県「噛む力」ランキング 第1位は「秋田県」ガムを噛む頻度の高い県が上位にランクイン!

1位の秋田県と2位の福島県は、前述の主な3つの要素①~③のほかに、噛むことの「意識」「行動」「知識」面で、どの質問も全体的に得点が高かったんだ。

3位の大分県は「意識面」で同率2位、「行動面」では2位。また、同じ3位の福岡県は「よく噛むこと」を意識している割合が2番目(青森県と同率)に多く、夕食時一口あたりに「20回以上噛む」割合が、一番高いことがわかったんだ。さらに、「噛む力」ランキングで上位の4県すべてが「ガムをよく噛んでいる県」の上位にもランクイン! つまり、噛む食品の代表例であるガムをよく噛んでいる県が、「噛む力」が高い傾向にあるんだね。

そして、「噛む力」ランキングで偏差値が一番低かったのは47位の富山県で「22」。富山県は、「やわらかい食べ物」を多く食べている割合が74%と、一番高かったんだ。

また、性別・年代別でくらべると「噛む力」が最も高かったのは60代女性。一方で、40代男性が最も低い結果だったよ。

よく噛むことはあまり意識されていない!?

けれど、普段の食生活の中で実際に「よく噛むこと」を気にかけている人は、あまりいないのが現実なんだ。調査では、「食事の際に『よく噛むこと』を意識していますか」という質問に、「あまり意識していない・まったく意識していない」と答えた人は全体の60%以上という、ちょっと残念な結果が出たんだ。

また、夕食の時に一口あたりの噛む回数について、専門家は30回以上をすすめているんだけど、96%の人が「30 回未満」と答えたんだ。また、男女別・年代別でみると、20代の男性が噛むことを意識する割合が一番高かった半面、40代の男性は噛むことを意識してない割合が70%で最も意識が低いことがわかったよ。

和洋女子大学大学院 総合生活研究科の柳沢幸江先生によると、
「私たちは日常的に、『噛む』ことをほぼ無意識に行っていますが、実は『よく噛むこと』は、健康的に過ごしていくためにはとても大切な行為です。しかし、日本人の食生活や生活スタイルが変わってきたことによって“噛む離れ”が進んでいると考えられます。
今回の調査では、夕食時の一口あたりに噛む回数は自己申告ですが、20回未満の人が8割以上いました。『よく噛む』とは、1口30回が目安とされていますが、実際はそこまで噛めていない人がほとんどだと言えるでしょう。また、ガムを習慣的に噛んでいる県が『噛む力』上位という結果が出ました。普段の食事で『よく噛むこと』を心がけて実践することに加えて、ガムなどを取り入れて習慣的に『噛む』ことも、健康的な生活をする上でおすすめです」
と教えてくれたよ。

「噛むこと研究室」とは?

子どものころ、お父さんやお母さんから「よく噛んで食べなさい」「噛むことは良いことよ」と言われたことはありませんか?

ロッテでは1948年の創業以来、70年以上にわたってガムをつくり続けてきました。その過程で重ねてきた調査や研究結果から“噛むこと”の必要性や“噛むこと”がもたらす意外なチカラが、明らかになってきました。昔から言われてきたこの言葉には、思っていたよりもたくさんの大事な理由があったのです。

「噛むこと研究室」はさまざまな研究機関や企業とつながりを持って、最適な“噛む”ための情報を発信したいと考えています。

「噛むチカラを、みんなのチカラに。」

「噛むこと研究室」では、必要不可欠であるにもかかわらず、これまで何げなく行っていた“噛むこと”を、夢をかなえるチカラにつなげるための情報をこれからも発信していきます。

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