entry category about
CONTENTS CATEGORY ABOUT
平子理沙さん

数年前から、日本各地のレトロな喫茶店を巡るのが楽しみの一つになっています。きっかけは、昔ながらの喫茶店を集めた本を見つけたこと。もともと洋食屋さん目当てに浅草や人形町といった下町にはよく行くので、周辺にある懐かしい感じの喫茶店にも立ち寄ることはあったのですが、その本を購入してからは、「片っ端から行ってみよう!」という気持ちになりました。

大抵は、友達と一緒にナポリタンやピザトーストなどの軽食のあと、ケーキやホットケーキを注文し、甘辛の両方を楽しみます。
飾り気のないチョコレートケーキ、“黄色”の栗がのったモンブラン、優しい味のチーズケーキ……。レトロな喫茶店にあるのは、見た目も味も“昭和”なケーキです。もちろん、おしゃれなカフェで提供しているファンシーできらきらしている今風のケーキもおいしいのですが、私の口には、こういう昔ながらの素朴なケーキのほうが合うのだなと、最近になって確信しました。

「きらきら」よりも「素朴」にひかれる理由は、幼少の頃に母が作ってくれたお菓子にあるような気がします。クッキーやバナナブレッド、カスタードプリンやスイートポテトなど、たくさんの手作りスイーツをよく食べさせてくれました。
母が幼稚園でのおやつ用にクッキーを焼いてくれるとき、私を楽しませようと、人の顔や動物の顔を描いてくれたのですが、私は“顔クッキー”を見て「食べちゃうのはかわいそう」と泣き出すような子どもでした。そのころは幼稚園にいる数時間でも母親と離れていることがつらくて、クッキーを見ると母を思い出して悲しくなり、先生をずいぶん困らせたようです。

アメリカのスイーツ感覚

母は現在、米ロサンゼルス(LA)に住んでいますが、私も高校・大学時代はアメリカで過ごしました。アメリカのスイーツと言えば、ブラウニー、ドーナツ、マシュマロ……どれをとっても甘い! チーズケーキは濃厚過ぎて、のどを通りません。
学生時代、アメリカ人の友達と日系のスーパーでお菓子を買って一緒に食べたのですが、友達がすごく喜んでいたのを覚えています。極甘なスイーツに慣れているアメリカ人でも日本の甘さ控えめなお菓子が好きなのだなと思って驚きました。
現在はアメリカでも多くの日本人パティシエが活躍されていますね。LAにある日本人オーナーのケーキ屋さんを訪れると、いつも現地の人が行列を作っています。彼らに言わせると、日本のケーキは「ヘルシー」なのだそうです。

さて、そろそろクリスマス。学生時代はジンジャーブレッドを作って友達とお祝いをしましたが、日本で過ごすクリスマスにはツリー型のチョコレートをよく食べています。実は私、チョコレートも、1粒何百円もするおしゃれなチョコより、昔からあるミルクたっぷりのチョコが大好き。
普段自分で作るのはチーズケーキが多いのですが、今年のクリスマスは、チョコレートケーキを作ってみるのもいいかな。ふわふわっとした食感の優しいチョコレートケーキ。想像したら食べたくなってきました。

平子理沙(ひらこ・りさ)
モデル・タレント。15歳でアメリカに留学。1990年に19歳で帰国し、芸能活動を始める。同年にフジテレビ主催の「第1回日本美人大賞」でグランプリを獲得。その後は、カリスマモデル、タレントとしてテレビ、雑誌、広告など幅広い分野で活躍。最近では美容・健康グッズのプロデュースにも携わっている。ビューティ&ファッションリーダーとしての広く女性の注目を集めている。

平子理沙オフィシャルブログ
Shall we Share

ほかの連載もみる