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ミントってどんな花?

ミントの爽やかな香りや独特のスースー感をもたらす成分は、葉に多く含まれています。精油や料理に使われるのも葉の部分がほとんど。そのため、印象が薄いかもしれませんが、可憐でやさしい花は、ミントの魅力の一つです。

シソ科の多年草で、何百種類もあるミントの花は、それぞれ色や形は異なるものの、ほかのシソ科の多くの植物と同じように、小さくて可愛らしい花をつけます。夏になると、白やピンク、淡い紫色など、やわらかな色合いの小さな花がたくさん集まって、猫じゃらしのような穂の形や、「ポンポン」のような丸い球をつくります。

先が槍(やり=スペア)のようにとがったスペアミントの花

クールなのに温かい

清涼感のある香りを持つミントは、ブーケの元となった「タッジー・マッジー」に用いられる定番のハーブです。

「タッジー・マッジー」とは、ハーブなど香りのよい植物で作る小さな花束のことで、ノーズゲイ(nosegay)とも呼ばれます。中世ヨーロッパでは、魔よけのためなどに家に置いたり、外出の際、不衛生な街の悪臭を避けるために持ち歩いたりしましたが、その後、髪飾りやブローチにして身につけるようになりました。

19世紀に入り、ヨーロッパで花言葉が流行すると、タッジー・マッジーに思いを込めて贈り合うのが恋人たちの習慣に。当時、イギリスやフランスでは花言葉に関する本がたくさん出版されたそうです。

香りがよく、ナチュラルなブーケができそう

ミントの花言葉は英語で“virtue”、「徳のある人、美徳」を意味します。文献によっては、「感情の温かさ」「真心」などと書かれているものも。クールな香りとは裏腹に、温かさをイメージさせる表現が並びます。見た目はクールだけれど、誠実でやさしい。そんな人にぴったりなブーケができるでしょう。

「ミントの世界」より転載

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