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代表取締役社長  牛膓 栄一
株式会社ロッテ
代表取締役社長執行役員
牛膓 栄一

パーパスで掲げる「しあわせな未来」とは、Well-beingな価値をお客様にご提供することと、持続可能な社会の実現に貢献することです。

 当社のミッションは「私たちはみなさまから愛され、信頼される、よりよい製品やサービスを提供し、世界中の人々の豊かなくらしに貢献します。」です。これは戦後の品不足で粗悪品が出回っていた時代に、より良い製品を作ることこそが、人々と社会を豊かにすることだという創業者の強い想いそのものです。この創業の想いは、70年以上経過した現在も、ロッテバリュー「ユーザーオリエンテッド(お客様第一)」「オリジナリティ(独創性)」「クオリティ(最上の品質)」として受け継がれています。
 未知の感染症や戦争、原油や食品原材料の高騰など、事業環境がめまぐるしく変化する今日においては、当社の存在意義を会社全体でより明確に共有する必要を感じました。そこで、従業員をはじめ様々なステークホルダーとディスカッションを重ね、当社の存在意義をパーパス「独創的なアイデアとこころ動かす体験で人と人とをつなぎ、しあわせな未来をつくる。」として新たに言語化しました。パーパスで掲げる「しあわせな未来」とは、当社がWell-beingな価値をお客様にご提供することと、持続可能な社会の実現に貢献することです。これらが実現できるようビジネスモデルの転換を引き続き推進してまいります。
 当社グループでは、サステナビリティに関する様々な課題を5つのマテリアリティ(食の安全・安心、食と健康、環境、持続可能な調達、従業員の能力発揮)として整理しています。そして、それぞれに期限付きのESG中期目標を設定することで経営戦略に組み込み、その進捗を開示しながら取り組みを推進しています。2022年度は、ブロックチェーンを用いたカカオ豆トレーサビリティの実証実験や、噛む力を正確かつ簡単に評価できる「咀嚼チェックアプリ」のリリースなど外部のステークホルダーと連携した新たなサステナビリティ取り組みに挑戦し、成果が出つつあります。2023年は「共創」をテーマに掲げ、さらに新たな挑戦を後押ししています。
 サステナビリティの取り組みには、長期的な視点が重要です。足許では、エネルギーコストや食品原材料が高騰しており、当社も多大な影響を受けていますが、サステナビリティの歩みを止めるわけにはいきません。短期的な視点に立つと、再生可能エネルギーへの切り替えやサプライチェーンにおける人権尊重などはコストと認識されてしまいますが、長期的な視点に立つと、これらは将来にわたって事業を継続するために必要な投資だと理解できます。また、人財育成も同様で、人的資本と考えることで、かかる費用はコストではなく投資であると視点が変わります。そこで、長期的な視点を取り入れて当社のサステナビリティ取り組みを加速させるため、創業100周年である2048年にありたい姿をターゲットに、バックキャスティングの視点でESG中期目標を深化させる予定ですので、ご期待ください。
 ビジネスモデルの転換を成し遂げるためには、従業員一人ひとりが長期視点を持って、サステナビリティについて正しく理解することが大切です。そのために、サステナビリティに関する様々な研修を行っています。さらに、社員の優秀な取り組みについて表彰するロッテアワードにESG賞を設けることで、実践による深い理解を促しています。また、創業100周年をターゲットとしたESG中期目標深化の検討も若手のプロジェクトで進行しており、プロジェクトメンバーを中心にサステナビリティが社内に浸透していくことを期待しています。
 パーパスで掲げた「しあわせな未来」の実現には、まだまだなすべきことが多くありますので、着実に歩みを重ねて、ビジネスモデルの転換を推進してまいります。引き続き、変化の激しい経営環境が続くと予想されますが、これを変革の好機と捉え、引き続き様々な挑戦を続けます。これからもロッテノベーションへのチャレンジにご期待ください。

代表取締役社長執行役員

代表取締役社長執行役員 牛膓 栄一

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